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【大脱出】繰り返す足首捻挫から抜け出せ!足関節捻挫解説

下腿
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こんにちは。捻挫の治療といえば私、新潟市中央区のしん接骨院で勤めている早川勇大におまかせを。

という事で前回は足首の捻挫(足関節捻挫)について記事をまとめさせて頂きました。記事を読んだ方は捻挫って放置すると怖いな~と思って頂けたかと思います。

前回は足関節捻挫の概要、そして捻挫後に後遺症である慢性足関節不安定症にならない固定方法をお伝え致しました。
そちらは第一弾のこちらのブログをご覧ください!
https://shin-bso-joy.com/ankle-joint/atfl-injury/

今回は足関節捻挫の細かい内容をもう少しお伝えすること、またすでに足首につまり感や動きにくさ、足首をよく捻る症状から抜け出す方法をお伝え致します!

知っておいて損がないどろこか、確実に自分と周りのチームメイトを守れるようになるので、少し難し内容もあるかと思いますが読んでいただき、何か一つでも知識を持っていただけたらと思います!では本題に入っていきます。

前回の復習

捻挫はスポーツ外傷の中でも多く、捻挫を放置すると後遺症(慢性足関節不安定症)になり、捻挫を繰り替えしやすくなったり、膝が痛くなったりしてしまいます。これを防ぐには、捻挫直後の固定の仕方が捻挫の治療の9割を占めるくらい固定が大事とお伝え致しました。

なので、捻挫を放置せずにすぐに医療機関に受診し、硬性装具(キャストライト固定等)をしてもらいましょう。ちなみにテーピングでの固定では、足首の理想の角度が保持できないため、オススメではないこともお伝え致しました。

足関節捻挫の分類

ここから前回で触れていないところから説明致します。
まず分類について。捻挫では主に損傷の度合いを3つに分けています。

グレード1

前距腓靭帯と踵腓靭帯の伸長。

軽度の痛みと腫れがある。

関節の可動性と機能は問題なく、立位でも荷重痛はない。

グレード2

前距腓靭帯の部分断裂と踵腓靭帯の伸長。

中程度の痛みと腫れがある。

軽度の内出血と患部に圧痛があり、立位での荷重痛があり、関節の可動性と機能が一部低下する

グレード3

前距腓靭帯と踵腓靭帯の完全断裂。

後距腓靭帯と脛腓関節の離開も生まれます。

重度の腫れと重度の内出血もある。

立位での荷重が不可能になり、関節の可動性と機能が完全に破綻してしまう。

年代別の発生率

10歳未満の子供の捻挫は外くるぶし(腓骨外果)の裂離骨折と言われています。

なぜかと言うと、子供の骨は柔らかくて足首が内側に捻っても、靭帯が損傷される前に骨が損傷されることが理由になります。

詳しくいうと、小児は成長軟骨層primary spongiosaが存在するため、力学的脆弱部(弱い部分)である付着部での裂離骨折が多く、レントゲンでも骨折初見で乏しくても骨の皮質が剥がれて見えます。12歳を境に骨折よりも靭帯損傷の割合が多くなります


逆に10歳から40歳の方は骨が強くなるため靭帯の損傷が多くなります。

41歳からまた骨の強度が落ち、靭帯損傷よりも裂離骨折の割合が多くなるので、年代を考えてしっかり骨折の可能がないか考えて医療機関に受診しましょう!

捻挫した時に骨折と見分けるポイント

10歳から40歳の方は靭帯損傷が裂離骨折よりも多いのですが、捻る強さによっては骨折もありえるので、そんな時にまずは骨折か捻挫をしっかり鑑別できるようにしていきましょう!

オタワルール

・そとくるぶし(腓骨遠位端 外顆)より6㎝までの後方に圧痛がある。
・うちくるぶし(脛骨遠位端 内顆)よりも6㎝までの後方に圧痛がある。
・第5中足骨基部に圧痛がある。
・舟状骨に圧痛がある。
・受傷後直後に4歩以上歩くことができたか。

これらに当てはまるようであれば、すぐに医療機関に受診してください!骨折の疑いがあります。

※自己判断でこれらに当てはまらないからと言って安心せずに必ず医療機関で診てもらいましょう。

慢性足関節不安定症から脱出する方法

捻挫を繰り返し起こしてしまう方がそこから脱出する方法は主に3つ。

トレーニング

なぜトレーニングをするのか。それは一度損傷して伸びてしまった靭帯は元に戻らないことが研究結果で報告されています。靭帯が伸びたままということは足関節の機能は落ちてしまうことになります。そこで補うことができるのが筋肉です。

例えば、長腓骨筋を鍛えることで、再受傷を防ぐ一つのアプローチになります。
トレーニングは段階を追って強度や内容を変えていきますので、状態を見て考えて良いリハビリを行っていきましょう。

治療

捻挫後はあらゆる筋肉や、脂肪体(Kager’s fat pad(アキレス腱前の脂肪体))などが固まり、足首の動きが悪くなり、可動域制限も出てきます。このブログでは、主に長母指屈筋についてお話します。

長母指屈筋は距骨の後方を走り、足関節が背屈したときに距骨は後方に転がりながら滑ってくるのですが、それを長母指屈筋が妨げてしまうので、しっかり治療する事が大事になります。

また脂肪体(Kager’s fat pad(アキレス腱前の脂肪体))も足首の底背屈の動きには密接に関係しますので、治療する事が必須になります。

他にも治療する場所は、前脛骨筋など沢山ありますので治療していきましょう。

インソール

捻挫をすると、長腓骨筋という筋肉が上手く機能しなくなり、立方骨が落ちてしまいます。
この立方骨を上げる事が大事になります。そこで活躍してくれるのがインソールです。
インソールは足底からしっかり支えてくれるのと同時に足底には感覚受容器が多く、その受容器を活性化する効果もありますので、パワー発揮が上手くいくので競技力の向上にもつながります。
骨の配列も整えてくれるので動きやすくなったり可動域も向上します。

インソールは足底内側(土踏まず)を上げるだけでは足りません。外側(主に立方骨)を上げる事が重要になりますし、一人一人足底の骨の配列も異なるので、オーダーメイドインソールで作る事が、より効果を発揮しますので是非悩んでいる方は作ってみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。また今回の内容で捻挫の知識が増えたでしょうか。
捻挫は本当に放置すると厄介な怪我です。絶対に放置せずに治療を行いましょう!

当院では必ず固定は硬性装具(キャストライト固定等)を用いてしっかり固定し、その後のリハビリでも治療を行い、慢性足関節不安定症にならないようにしていきます。また、すでに慢性足関節不安定症のへの治療も行っております。オーダーメインドインソールも作成し、患者様をより良い未来へと導いていきますので、捻挫でお悩みの方は是非当院でお話だけでもお聞かせください。

次回のブログでまたお会いしましょう。

この記事を書いた人
早川勇大

【柔道整復師 NSCA−CSCS】

『患者様に影響を与え、記憶に残る先生でありたい』
僕の原点は、高校時代に通ったウェイトルームにあります。

当時の僕は体が小さく、どこかプレーに自信が持てずに人知れず悩んでいました。

そんな時に出会ったトレーニングのおかげで、成果を通して確かな自信を持つことが出来ました。

「正しい努力を行えば、こんなにも体は変えることが出来るんだ」という実感を強く記憶しています。

それからの僕は、人体の奥深さや面白さに大きな影響を受けて、この道を志し、しん接骨院に就職しました。

患者様の長い人生の中で、「あの時、早川が支えてくれた」と一瞬でも思い出してもらえるような、記憶に残る先生になれるよう、心から精一杯頑張ります。

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